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クリノリン・スタイル
Collection
西洋衣裳

クリノリン・スタイル
1850年代 フランス

 19世紀中頃は紡績機の発達、ミシンの発明、また合成染料の発見など、服飾の歴史において見過ごすことのできない重要な段階だった。
 1850年代後半にクリノリン(crinoline)と呼ばれるフープ(枠)状の下着が発明された。これは、鯨ひげや針金を輪状にして重ねたフープに、麻糸と馬の尾毛を織り上げた布地を張った下着である。これを着用することで、それまでペティコートという下着を重ねることでしか得られなかったドーム型のシルエットが容易に得られるようになった。クリノリンを用いたスカートの巨大化は1860年代まで続いた。
 当館の衣裳は水色のワンピース型のドレスである。膨らみをもった袖、大きなリボン飾り、頭に被ったボンネットなどが特徴で、これらは19世紀前半に主流となったロマンティック・スタイルの要素である。この衣裳はロマンテッィック・スタイルからクリノリン・スタイルへの移行期の雰囲気が伝わるものといえる。

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